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IbaraHistory
[Side:Sun][Side:Moon]
何事にも終わりがある
からこそ美しいという


それを拒むことはどのようなものであっても、何であっても許されないのだろうし
終わりを与えられるものですらあるのだろう。

与えることと奪うことは紙一重であり同義のもの


──ああ、そういえば。
10年後だったかに掘り起こされるはずのタイムカプセル。
結局僕は見れずじまいになるのかな……

しかし当初とは変わってしまったなあ。
僕は半分どうしてもやはり、これはバグなのだと思っているけれど
それと同時にそう思うのはあまりにも虚しいと……ああ、きっと。

……誰も好きになるべきではない。
もうこの目標は果たせなくなった。無理だった。矛盾していたから。
最初から僕は何も果たせない存在だったから。どちらつかずの、脚の抜けない存在だったから。

気持ち悪くてならない。

バグを殺すために、向こう側に行くために、何も出来ない存在でいるのが嫌だからと沢山殺したけど
それでもだめだった。戻ってきてしまった。

ひとつのものしか、生かすことなどできないのにな。
一つのものすら、生かすことなどできないのに。
だから僕達は、僕達だけを愛そうとしていたのにな。
僕と御日のどうしてもの違いはそこだった。

僕は御日にはなれなかった。

最初から、ひとつでもなくて、他人だった。どうしようもなく。

この顔も、身体も、姿、全部。全部。全部。
全くもって、似てなくて、きっと[周り]も騙されたふりをしていただけだ。そうして影で嘲笑っていた?


そもそも、この記憶は。ワールドスワップが適合された、アンジニティからの者たちが紛れ込んだ状態の
あの世界の、あの街の記憶でしかない。

──そうなるまえの記憶は、少なくとも僕にはない。
それがあったら、アンジニティからの者が誰なのか、わかってしまう不都合が生じる故
皆何かしらない限り、そのように書き換えられているはずだろう……。

アンジニティ陣営の勝利及び、荊街陣営の防衛成功時、僕達はどうなる?
記憶のこと、出来事の適応……

ああ……向こうで、僕は、真実から、目をそむけた、まま、だったかな
御日を、見つけなくては
死んだことをなかったことにするなら、身体を、僕は処理したはずなんだ

でも、どこだったか、どこだった、かな
どこに処理、したんだっけ


──声が聞こえる。