《Side:Sun》
自分のやったことを後悔したことはない。
間違ってなんてない、黒須御日はどこまでもそう信じている。
何故ならば、自分のやることやったことは自分にとって正しくなくてはならない
そうしたものを持っている故。
他人の思う正しさ。 それはどうでもよくて。
自分のものに触れない程度に、利用すればいいだけだった。
春休みの間出掛けていたある日のことだった。
あからさまにカタギでないような様子の男三人に追われ、
窮地に陥り……通りがかりの異能力者に助けられたのは。
御日はふるふると首をふる。
さて、記憶と言うのは全くもってあてにならないものだ
《Side:Hazama》
幸いにも黒須御日は"一人ではなかった"いや、それは幸いと言うべきか、否か
イバラシティでの日常でも、ハザマでも……。
ただ、何処にもいない弟のことが気がかりだったが
侵略戦争で共に戦う仲間がいて、そのおかげでそのギターを存分に弾き鳴らせていた。
異能の力を乗せて、仲間を鼓舞するその音色を。
すべて"おかげだ" ソロでは、一人では今のようになどいくはずがないのだ。
ただ、自分のその欲と、片割への思いだけが黒須御日を侵略者と戦わせていた。
御日の口から乾いた笑いが漏れる。
御月がいないとなれば御日はいよいよもってこれは本当の意味でひとりぼっちだ。
御日は他人のことはどうでもいい人間でそれをさしてここでは"ひとりぼっち"と記す。
いくら3人の仲間と戦っていても、ひとりぼっち。
御日にとって、他人に頼るなどその相手に命運を握らせるようなものだ。
だから、自分達の身を握らせるなんてたまった者じゃないから一人で生きていく
現代において。 本当の意味で一人でなんて生きてはいけないとはいうが
それを識った上で、黒須双子は世界を閉ざした。
覚られないように、程々に他人を利用すると考えながら。
黒須御日
「……」
「……」
自分のやったことを後悔したことはない。
間違ってなんてない、黒須御日はどこまでもそう信じている。
何故ならば、自分のやることやったことは自分にとって正しくなくてはならない
そうしたものを持っている故。
他人の思う正しさ。 それはどうでもよくて。
自分のものに触れない程度に、利用すればいいだけだった。
黒須御日
「……はは、今度またこっちが踏み潰される側か。
全くもっていやァよくあんなやつら差し向けたもンだ!!」
「……はは、今度またこっちが踏み潰される側か。
全くもっていやァよくあんなやつら差し向けたもンだ!!」
春休みの間出掛けていたある日のことだった。
あからさまにカタギでないような様子の男三人に追われ、
窮地に陥り……通りがかりの異能力者に助けられたのは。
黒須御日
「力が正義。 ……それもそうだわな、まったくもって。結局どんな綺麗事抜かしたって
この世は弱肉強食で平和を望めば望むほど
一方的に搾取されるし泣き寝入りする他ない……」
「力が正義。 ……それもそうだわな、まったくもって。結局どんな綺麗事抜かしたって
この世は弱肉強食で平和を望めば望むほど
一方的に搾取されるし泣き寝入りする他ない……」
御日はふるふると首をふる。
黒須御日
「……やっぱり御月をやった"あいつ"だよな?
……心当たりなんて本当にそいつしかない」
「……やっぱり御月をやった"あいつ"だよな?
……心当たりなんて本当にそいつしかない」
黒須御日
「だがこいつよく考えたらそこまで金持ちってわけでもなかったし
親もカタギっぽかったしな…………ともすると
今になってってのは……そういうツテができたってこと?」
「だがこいつよく考えたらそこまで金持ちってわけでもなかったし
親もカタギっぽかったしな…………ともすると
今になってってのは……そういうツテができたってこと?」
さて、記憶と言うのは全くもってあてにならないものだ
《Side:Hazama》
幸いにも黒須御日は"一人ではなかった"
イバラシティでの日常でも、ハザマでも……。
ただ、何処にもいない弟のことが気がかりだったが
侵略戦争で共に戦う仲間がいて、そのおかげでそのギターを存分に弾き鳴らせていた。
異能の力を乗せて、仲間を鼓舞するその音色を。
すべて"おかげだ" ソロでは、一人では今のようになどいくはずがないのだ。
黒須御日
「自分はロンドンに行って世界に名を轟かせるスターになる……
この世界から追い出されてなんて、たまるものか……」
「自分はロンドンに行って世界に名を轟かせるスターになる……
この世界から追い出されてなんて、たまるものか……」
ただ、自分のその欲と、片割への思いだけが黒須御日を侵略者と戦わせていた。
黒須御日
「強くなるしか、ない。捩じ伏せるしかない。排他、淘汰するしかない……。
踏み潰して、踏み潰して、アンジニティ陣営に加勢する奴ら
みんな誰だろうと踏み潰して……」
「強くなるしか、ない。捩じ伏せるしかない。排他、淘汰するしかない……。
踏み潰して、踏み潰して、アンジニティ陣営に加勢する奴ら
みんな誰だろうと踏み潰して……」
黒須御日
「自分はスターになる。
そのためには他の奴を踏み潰して上らなくては上になんていけない。
奴らにとっては御月がそうだった……だからよ、結局ああして正解だったと思うぜ
最初から、最初から、全部自分の踏み台にしなければ成り立たない……」
「自分はスターになる。
そのためには他の奴を踏み潰して上らなくては上になんていけない。
奴らにとっては御月がそうだった……だからよ、結局ああして正解だったと思うぜ
最初から、最初から、全部自分の踏み台にしなければ成り立たない……」
黒須御日
「……御月の姿も見あたらない、この世界で。
徒党くんだ奴らと一緒に……」
「……御月の姿も見あたらない、この世界で。
徒党くんだ奴らと一緒に……」
御日の口から乾いた笑いが漏れる。
御月がいないとなれば御日はいよいよもってこれは本当の意味でひとりぼっちだ。
御日は他人のことはどうでもいい人間でそれをさしてここでは"ひとりぼっち"と記す。
いくら3人の仲間と戦っていても、ひとりぼっち。
御日にとって、他人に頼るなどその相手に命運を握らせるようなものだ。
だから、自分達の身を握らせるなんてたまった者じゃないから一人で生きていく
現代において。 本当の意味で一人でなんて生きてはいけないとはいうが
それを識った上で、黒須双子は世界を閉ざした。
覚られないように、程々に他人を利用すると考えながら。