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《Side:Moon》
現代の人間達は変わりたくないことを良くないように捉えるきらいが強いと僕は認識している
即ち”成長したくない”という独善的思考ととられるのだろう
他人が睨むようなことでも僕にとって大切なものは失いたくないのに
例えばひとつ。 僕は自分達……僕と御日と彼以外を全て恨んでいて憎んでいて
他人を苦しめたくて傷付けたくて復讐を果たしたい
嫌いな奴に面と向かって嫌いだと叫び浴びせかけたい
馬鹿馬鹿しい、無駄、幼稚、それだけでいいのか? だとか
どのように断じられようともそう浴びせかけられたらこの捨てたくない苦しみは報われるのに
例えばもうひとつ。
僕は自分の姿が御日とはどう見ても違うようなものに成り果てるのが恐ろしかった
意図的に食事をあまり食べないようにしている。
そうすれば成長するための栄養が足りなくて体が変わらずに済むかもしれないから
あるサプリを飲んでる。そうすれば"分泌物"を打ち消して体が変わらずに済むかもしれないから
今だってちゃんと御日のほうが鍛えてて少年よりの体つきなのもあるけど
ちゃんと、ちゃんと同じような体型だ。御日は筋肉質で僕はそんなものはないけど
それでも体型は同じ、同じだ。ちゃんと、ちゃんと
それはそれとして美味しいものは好き。食べるのはそこそこ好き。
そのせいなのだろう。 御日が鍛えていなかったら
自分の骨格は既に数年ほど前よりも肩まわりの骨が広めになってきている
昔の写真と見比べれば一目瞭然。昔の方が、昔の方がずっとずっと……
このままでは【寿命】もきっとちかいだろう。
怖い、嫌だ、変わり果てたくない!!
アンチエイジングなんて言葉がある、概念があるくらいだ。
変わり果ててしまうのは、【ちゃんとしなかったから】他人は簡単にそう断ずるだろう。
不老不死の身体が欲しい。 永遠にこの姿を保っていたい。
仮にそれを実現可能な手立てがあるとして
それをあってはならないことと邪魔する奴も出てくるかもしれないし
そのようなものが、大きな対価なしに易々と実現するはずもない。
そうでないのならば今頃この街だけでも不老不死者なんて相応数転がっているはずだ。
そして、変化を楽しむなんて思想だって存在してしまっていて
姿が歳を重ねたならばその姿に見合った新たな装いを、だとか
あるがままを受け入れてあるがままにあわせて、ポジティブシンキングだなんて呼ばれるものなのだろうか
……これは【自然】と呼ばれるもの??
嫌だ、僕はそんな自然真っ平御免だ!!
嫌いなものを嫌いと感じて、嫌なことを嫌と感じて、苦しいことを苦しいと感じて
これ
僕の心臓を奪わないで!!
なんて言ってもやめてはくれない
僕の心臓を奪って生きてる活きた屍に作りかえるような奴なんてごまんといるだろう。
僕の苦しみを吐露したとして黙って受け止めるだけに留める奴はそういないだろう
僕の望みを話して否定する奴は相応にいることはその場で否定せずとも
相手の勝手な基準で僕の勝手な基準をねじ曲げようとする、その実そのまま通さないだろうこと
或いは叶う可能性がでた時妨害せんとする者がでることはあまりに分かりきったことで
生きていたい、殺されたくない、死にたくない
いくらそう思ってもこれは僕の心の外では効果なさない言葉だ
【自然】の摂理を曲げる。 ただそれだけで良い意をもたないものはいるだろう。
これがそもそも他の……そして世界の害になりうると判断されることだって往々にしてありえる。
元来古い細胞は 古くなった生まれて時のたった細胞は
新たな細胞のためにも世界を保つためにも代謝されてばならないのだろうから
……嫌だよそんなの。 僕に価値がないなんて言わせないしそんなふうに思うやつは許さない
代わりなんていくらだっている そんな世界逆に壊してしまいたい
奴らはきっと癌細胞と称すのだろうなんて
分かりきっているし簡単に受け止められるような真似があるのも信じられないし
何より馬鹿にされたような気持ちになって腹立たしいし受け止められないからこそ意識せずとも嫌っていられる。
そうでなくなったら、嫌っていようと意識しないと、しないとで怖くて
好きでいることも好きになることもイコール幸せなんかではないのに
僕は何よりも誰よりも自分が大切で価値があると感じている
だからこそ他人を嫌うし憎むし許さないし他人を好きになりたくないし死にたくない
けれども見方を変えればああそう……
奴らが言う『自分を大切にする』『自分に価値がない』というそれ
僕自身 他者に他人に 奴らが僕を大切にしないだろう、価値がないと見なすだろう見なしているだろう
それだって 大きな、周りのそれにそう思われているという認識がある時点で
他者を粗末にし嫌われんとしている時点で結果として
僕は自分を価値がないと思い粗末にしているということに……?
そんなわけないだろう。
僕にとってそう思う奴らに価値がないのだから価値のない奴の言うことなんて戯言だし
僕は僕を大事に思うからこそ、価値があると思うからこそこの生き方振る舞い方をしている
奴らもどうせ僕の言うことを戯言だと思っているだろう。 憎い。 敵はいなくならないし無くす気もない。
救いなんて求めたくもない、それは求めるものでは無いから。
求めてはいけないだとか求めていい価値が自分にないとかそういう話ではなく
僕の信念として救いは求めたくないし、相手の基準のそれを与えようとする奴も嫌いで。
救われない存在たるのは嫌だし、
救うべき価値がないと断じられたり判断されるのは嫌悪と憎しみを感じるが救われる必要は無い。
そもそもその救いとは何なんだ。
救いを求めるのは欲をかくこと?? というならばきっとそうだ。
欲をかくのは悪しきことでも不幸になることでもなんでもないけれども
確かに失いたくないことや手に入らないことは不幸であるという認識を招くということは
教会のそれも寺のそれもそうした考えが根底にあるものだろうので
それにそうすればことを仕損じるというならば 多くをもってはいられないという点からもそう
けれども欲のことに関しては救いのことと同じく僕は断固否定する。
そう、否定するのに論理もなにも必要ないはずなんだから。
人は論理的な正しさを求め、でなくば多くは納得しないがそんなことどうでもいい。
論理なんて要らないって思う時点で僕はバカなのかな……
論理的に論破することを放棄しているわけだから
きっと自分が勝ったって奴らは笑って僕を馬鹿にしたり憐れんだりするんだろうし
特進の誰よりもバカだって奴らも思ってるのかもね
僕は特進で彼とは比較したくないから彼を除いてだけれど1番優れているというのに。 周りはどうせそうは思ってないだろう
分からせてやりたい という気持ちが強いが、
奴らこそ僕に僕が特進失格のバカと分からせようとしてくるのかな
不幸、幸福、救い、欲望── それらはなんなんだ
本当に愛するべきもの愛せるものをみつけること、それのみを愛すること?
それ以外の憎い存在を淘汰すること、苦しめること、痛めつけること??
きっとそれは概ねの誰も彼も同じことを抱いているのかもしれない
"自分"という存在を世界に繁栄させるために
その自分という概念には身内もきっと含まれていて前者と後者にどれくらい人や物事を含むか否かというだけで
いまいち僕はあの人があの時言った本質の意を理解しきれていない
頭が悪いというなればそいつにとってはそうなんだろう、僕は断固否定するが
自己繁栄の邪魔になる、生きるために淘汰するという概念からすれば
それは誰がどうしたって変わりようがないから
あれの言うそれはこれでないだろうことまでは推測できる
何にとらわれるか何を良しとし拳を突き上げるか
そういったことなのだろうとその時僕は判断した
僕の過去からしてもかの国の革命といったものからしても
後者ならばそれは個人をちゃんと見ていないからなんて言うのかな
けれどもそいつらが簡単に移り変わることなんてそうで
けれども直ぐに移り変わる、断頭台に王族や政治家を送り王子を塔に監禁し殺すような
それこそがそうとするならばそうかもしれないがだとしても
それとも最初からそれは愛するべきものではなかっただけで
やはり否定する他ないしそうした意としてその論理を通す訳には行かないし通したくないわけで
だからこそ憎める、良かった。傷つけていいって思える
沢山のものに守られているだろうものは、それが容易ではない
そのものたちに僕がきっと淘汰されうるんだろうけれども
きっとあれはこういうんだろうな、沢山の守る人が居るのなら自分がちゃんと正しくあったからなんて
恐らくそうあることを良しとして僕の望みはそうでないと見なすんだろう
憎い、憎い……この憎しみが僕の心臓の打つ音で、流れる血潮で
怖くて 怖くて堪らなくて……泣きたくて泣き叫びたくて……
優しく抱きしめて欲しくて、撫でて欲しくて
そんなことされたくなんてなくて
そんなこと求めてるなんて思われたくなくて、そんなこと求めてなんてなくて
わかんないよ……僕が何を望んでいるのか、時々なんにもわかんなくなる
あの時僕があれに言った『貴方次第』。けれど『君次第』なんて言われてもわかんないよ……わかんない……
でもそれを顕にしたら好きなように解釈されて好きなように動かされてしまうし
勝手に僕の傍によって手を引っ張ろうとする 一緒に探そう、一緒に探すよ だとか
そういうの本当に嫌だ!! 嫌なんだよ!!
僕の一番大きな願いはありとあらゆる他人を許さず憎んで苦しめ痛めつけること
支配し自分の手で全て変えること。独裁者或いは神として
絶対的な存在として脅かされない、そして自然災害が如く他を脅かせる力を手に入れること
そうじゃないと安心できないしそうでないことで安心したくない
いざ事を起こすとして完全性をもって穴という穴を塞がねば あちらを立てればこちらが立たない
そんな状況を完全にカバーできねば、イレギュラーといえる対処し切れない存在が出てしまったら
あのシナリオを決行した時から尻尾を掴まれたら一環の終わりだから安易に動けないでいる
考えられるシナリオとしては先ず妲己が如く権力者を手駒にしそこから始めること
力のある少人数から。あの時のように保険として主犯の身代を仕立てるのも効果的だろう
どうしても看破察知や読心異能そして何よりもサイコメトリー系が僕の計画への脅威
眠らないものには僕の異能は干渉方法をもてないだろうから
遮断異能或いは遮断装置、改変装置を生成し使うのが対策として考えられるだろうか
計画はたてられなくはない。穴を埋め尽くせる自信は完全とはいえないが
僕の異能依存にはなるが"駒"を作ってしまえばあとは僕の異能の出番はない
イレギュラーが発生しなければ完遂できる
なのに彼のことばかりが過ぎって 勿論彼のことは改変しないけど
僕のこれを受け入れてくれる?こうすることを受け入れてくれる? なんて自分本位な気掛かりばかり湧く
彼がそれを知るのが全て変え尽くした後としても彼は悲しむのかな
彼は『みんなが大切』なんだろうし僕の他に何より好きな人がいて
その人やその周りの人だって例外なく対象なんだから
僕は彼から大切な人を奪う……かの、強盗と同じようなものになるんだろうか
何時でも捨ててと言ってるけど、やっぱり捨てられたくないなんて自分本位と
彼を悲しませたくないという自分本位
彼と過ごすのは幸せだけれどもそれは、それを塗りつぶすほどに苦しくて
分からない……もう何も考えたくない
けどそれは衣食住だけで生きられる心臓に僕の心臓をそげ替えて、
僕じゃないものに自ら作り替えるようなものじゃないか?
わからないよ……
《Side:Moon》
現代の人間達は変わりたくないことを良くないように捉えるきらいが強いと僕は認識している
即ち”成長したくない”という独善的思考ととられるのだろう
他人が睨むようなことでも僕にとって大切なものは失いたくないのに
例えばひとつ。 僕は自分達……僕と御日と彼以外を全て恨んでいて憎んでいて
他人を苦しめたくて傷付けたくて復讐を果たしたい
嫌いな奴に面と向かって嫌いだと叫び浴びせかけたい
馬鹿馬鹿しい、無駄、幼稚、それだけでいいのか? だとか
どのように断じられようともそう浴びせかけられたらこの捨てたくない苦しみは報われるのに
例えばもうひとつ。
僕は自分の姿が御日とはどう見ても違うようなものに成り果てるのが恐ろしかった
意図的に食事をあまり食べないようにしている。
そうすれば成長するための栄養が足りなくて体が変わらずに済むかもしれないから
あるサプリを飲んでる。そうすれば"分泌物"を打ち消して体が変わらずに済むかもしれないから
今だってちゃんと御日のほうが鍛えてて少年よりの体つきなのもあるけど
ちゃんと、ちゃんと同じような体型だ。御日は筋肉質で僕はそんなものはないけど
それでも体型は同じ、同じだ。ちゃんと、ちゃんと
それはそれとして美味しいものは好き。食べるのはそこそこ好き。
そのせいなのだろう。 御日が鍛えていなかったら
自分の骨格は既に数年ほど前よりも肩まわりの骨が広めになってきている
昔の写真と見比べれば一目瞭然。昔の方が、昔の方がずっとずっと……
このままでは【寿命】もきっとちかいだろう。
怖い、嫌だ、変わり果てたくない!!
アンチエイジングなんて言葉がある、概念があるくらいだ。
変わり果ててしまうのは、【ちゃんとしなかったから】他人は簡単にそう断ずるだろう。
不老不死の身体が欲しい。 永遠にこの姿を保っていたい。
仮にそれを実現可能な手立てがあるとして
それをあってはならないことと邪魔する奴も出てくるかもしれないし
そのようなものが、大きな対価なしに易々と実現するはずもない。
そうでないのならば今頃この街だけでも不老不死者なんて相応数転がっているはずだ。
そして、変化を楽しむなんて思想だって存在してしまっていて
姿が歳を重ねたならばその姿に見合った新たな装いを、だとか
あるがままを受け入れてあるがままにあわせて、ポジティブシンキングだなんて呼ばれるものなのだろうか
……これは【自然】と呼ばれるもの??
嫌だ、僕はそんな自然真っ平御免だ!!
嫌いなものを嫌いと感じて、嫌なことを嫌と感じて、苦しいことを苦しいと感じて
これ
僕の心臓を奪わないで!!
なんて言ってもやめてはくれない
僕の心臓を奪って生きてる活きた屍に作りかえるような奴なんてごまんといるだろう。
僕の苦しみを吐露したとして黙って受け止めるだけに留める奴はそういないだろう
僕の望みを話して否定する奴は相応にいることはその場で否定せずとも
相手の勝手な基準で僕の勝手な基準をねじ曲げようとする、その実そのまま通さないだろうこと
或いは叶う可能性がでた時妨害せんとする者がでることはあまりに分かりきったことで
生きていたい、殺されたくない、死にたくない
いくらそう思ってもこれは僕の心の外では効果なさない言葉だ
【自然】の摂理を曲げる。 ただそれだけで良い意をもたないものはいるだろう。
これがそもそも他の……そして世界の害になりうると判断されることだって往々にしてありえる。
元来古い細胞は 古くなった生まれて時のたった細胞は
新たな細胞のためにも世界を保つためにも代謝されてばならないのだろうから
……嫌だよそんなの。 僕に価値がないなんて言わせないしそんなふうに思うやつは許さない
代わりなんていくらだっている そんな世界逆に壊してしまいたい
奴らはきっと癌細胞と称すのだろうなんて
分かりきっているし簡単に受け止められるような真似があるのも信じられないし
何より馬鹿にされたような気持ちになって腹立たしいし受け止められないからこそ意識せずとも嫌っていられる。
そうでなくなったら、嫌っていようと意識しないと、しないとで怖くて
好きでいることも好きになることもイコール幸せなんかではないのに
僕は何よりも誰よりも自分が大切で価値があると感じている
だからこそ他人を嫌うし憎むし許さないし他人を好きになりたくないし死にたくない
けれども見方を変えればああそう……
奴らが言う『自分を大切にする』『自分に価値がない』というそれ
僕自身 他者に他人に 奴らが僕を大切にしないだろう、価値がないと見なすだろう見なしているだろう
それだって 大きな、周りのそれにそう思われているという認識がある時点で
他者を粗末にし嫌われんとしている時点で結果として
僕は自分を価値がないと思い粗末にしているということに……?
そんなわけないだろう。
僕にとってそう思う奴らに価値がないのだから価値のない奴の言うことなんて戯言だし
僕は僕を大事に思うからこそ、価値があると思うからこそこの生き方振る舞い方をしている
奴らもどうせ僕の言うことを戯言だと思っているだろう。 憎い。 敵はいなくならないし無くす気もない。
救いなんて求めたくもない、それは求めるものでは無いから。
求めてはいけないだとか求めていい価値が自分にないとかそういう話ではなく
僕の信念として救いは求めたくないし、相手の基準のそれを与えようとする奴も嫌いで。
救われない存在たるのは嫌だし、
救うべき価値がないと断じられたり判断されるのは嫌悪と憎しみを感じるが救われる必要は無い。
そもそもその救いとは何なんだ。
救いを求めるのは欲をかくこと?? というならばきっとそうだ。
欲をかくのは悪しきことでも不幸になることでもなんでもないけれども
確かに失いたくないことや手に入らないことは不幸であるという認識を招くということは
教会のそれも寺のそれもそうした考えが根底にあるものだろうので
それにそうすればことを仕損じるというならば 多くをもってはいられないという点からもそう
けれども欲のことに関しては救いのことと同じく僕は断固否定する。
そう、否定するのに論理もなにも必要ないはずなんだから。
人は論理的な正しさを求め、でなくば多くは納得しないがそんなことどうでもいい。
論理なんて要らないって思う時点で僕はバカなのかな……
論理的に論破することを放棄しているわけだから
きっと自分が勝ったって奴らは笑って僕を馬鹿にしたり憐れんだりするんだろうし
特進の誰よりもバカだって奴らも思ってるのかもね
僕は特進で
分からせてやりたい という気持ちが強いが、
奴らこそ僕に僕が特進失格のバカと分からせようとしてくるのかな
不幸、幸福、救い、欲望── それらはなんなんだ
本当に愛するべきもの愛せるものをみつけること、それのみを愛すること?
それ以外の憎い存在を淘汰すること、苦しめること、痛めつけること??
きっとそれは概ねの誰も彼も同じことを抱いているのかもしれない
"自分"という存在を世界に繁栄させるために
その自分という概念には身内もきっと含まれていて前者と後者にどれくらい人や物事を含むか否かというだけで
いまいち僕はあの人があの時言った本質の意を理解しきれていない
頭が悪いというなればそいつにとってはそうなんだろう、僕は断固否定するが
自己繁栄の邪魔になる、生きるために淘汰するという概念からすれば
それは誰がどうしたって変わりようがないから
あれの言うそれはこれでないだろうことまでは推測できる
何にとらわれるか何を良しとし拳を突き上げるか
そういったことなのだろうとその時僕は判断した
僕の過去からしてもかの国の革命といったものからしても
後者ならばそれは個人をちゃんと見ていないからなんて言うのかな
けれどもそいつらが簡単に移り変わることなんてそうで
けれども直ぐに移り変わる、断頭台に王族や政治家を送り王子を塔に監禁し殺すような
それこそがそうとするならばそうかもしれないがだとしても
それとも最初からそれは愛するべきものではなかっただけで
やはり否定する他ないしそうした意としてその論理を通す訳には行かないし通したくないわけで
だからこそ憎める、良かった。傷つけていいって思える
沢山のものに守られているだろうものは、それが容易ではない
そのものたちに僕がきっと淘汰されうるんだろうけれども
きっとあれはこういうんだろうな、沢山の守る人が居るのなら自分がちゃんと正しくあったからなんて
恐らくそうあることを良しとして僕の望みはそうでないと見なすんだろう
憎い、憎い……この憎しみが僕の心臓の打つ音で、流れる血潮で
怖くて 怖くて堪らなくて……泣きたくて泣き叫びたくて……
優しく抱きしめて欲しくて、撫でて欲しくて
そんなことされたくなんてなくて
そんなこと求めてるなんて思われたくなくて、そんなこと求めてなんてなくて
わかんないよ……僕が何を望んでいるのか、時々なんにもわかんなくなる
あの時僕があれに言った『貴方次第』。けれど『君次第』なんて言われてもわかんないよ……わかんない……
でもそれを顕にしたら好きなように解釈されて好きなように動かされてしまうし
勝手に僕の傍によって手を引っ張ろうとする 一緒に探そう、一緒に探すよ だとか
そういうの本当に嫌だ!! 嫌なんだよ!!
僕の一番大きな願いはありとあらゆる他人を許さず憎んで苦しめ痛めつけること
支配し自分の手で全て変えること。独裁者或いは神として
絶対的な存在として脅かされない、そして自然災害が如く他を脅かせる力を手に入れること
そうじゃないと安心できないしそうでないことで安心したくない
いざ事を起こすとして完全性をもって穴という穴を塞がねば あちらを立てればこちらが立たない
そんな状況を完全にカバーできねば、イレギュラーといえる対処し切れない存在が出てしまったら
あのシナリオを決行した時から尻尾を掴まれたら一環の終わりだから安易に動けないでいる
考えられるシナリオとしては先ず妲己が如く権力者を手駒にしそこから始めること
力のある少人数から。あの時のように保険として主犯の身代を仕立てるのも効果的だろう
どうしても看破察知や読心異能そして何よりもサイコメトリー系が僕の計画への脅威
眠らないものには僕の異能は干渉方法をもてないだろうから
遮断異能或いは遮断装置、改変装置を生成し使うのが対策として考えられるだろうか
計画はたてられなくはない。穴を埋め尽くせる自信は完全とはいえないが
僕の異能依存にはなるが"駒"を作ってしまえばあとは僕の異能の出番はない
イレギュラーが発生しなければ完遂できる
なのに彼のことばかりが過ぎって 勿論彼のことは改変しないけど
僕のこれを受け入れてくれる?こうすることを受け入れてくれる? なんて自分本位な気掛かりばかり湧く
彼がそれを知るのが全て変え尽くした後としても彼は悲しむのかな
彼は『みんなが大切』なんだろうし僕の他に何より好きな人がいて
その人やその周りの人だって例外なく対象なんだから
僕は彼から大切な人を奪う……かの、強盗と同じようなものになるんだろうか
何時でも捨ててと言ってるけど、やっぱり捨てられたくないなんて自分本位と
彼を悲しませたくないという自分本位
彼と過ごすのは幸せだけれどもそれは、それを塗りつぶすほどに苦しくて
分からない……もう何も考えたくない
けどそれは衣食住だけで生きられる心臓に僕の心臓をそげ替えて、
僕じゃないものに自ら作り替えるようなものじゃないか?
わからないよ……